平成26年度 秋のミクニ塾報告書
〜 増毛の果樹を使用したスイーツ〜
と き 平成26年10月29日(水)
午後1時30分〜
ところ 増毛町保健センター2階 調理実習室
1.開 会
2.あいさつ 経済課 観光推進室長 佐々木 一美
3.増毛町のプルーンを使用したスイーツについて
講 師:Patisserie SHIIYA(パティスリーシイヤ)
堀 尚史 パティシエ
○ 本日のスイーツ 「タルト オ プルュンヌ」(Tarte aux prunes)
今回、初めて秋のミクニ塾として、増毛のプルーンを使用したスイーツを製作しました。
札幌市中央区円山にあります人気店、「パティスリーシイヤ」の堀 尚史パティシエを講師に迎え「タルト オ プルュンヌ」の作り方を学習しました。
プルュンヌとは、フランス語でプルーンを意味し、タルト オ プルュンヌは「生地の上にプルーンを載せて焼いたケーキ」という意味。
増毛町出身の堀パティシエは、今年度で4回目のミクニ塾講師。
今回、堀パティシエの奥様にもお手伝いいただきました。
○「タルト オ プルュンヌ」作り
今回はプルーンのタルトです。プルーンは生で食べた方が一番美味しいのですが、今日はあえてタルトに挑戦して、皆さんに食べていただきたいと思っておりますのでよろしくお願いします。
まず、最初に一番底の生地に「パートブリゼ」というものを使っていきます。
パートブリゼとは、皆さんが知っていると思われますのが「パート シュクレ」と言うもので、普通のタルトより甘みが少なく、食べたらホロッという食感で、とてもタルトには適した土台となっています。
その中に「クレームダマンド(アーモンドクリーム)」を絞って、そこにプルーンを敷いて、最後の仕上げに「クランブル」というクッキー生地を上にのせて焼いていきます。
まず、一番始めに「クランブル」という上にのるクッキー生地を作っていきます。
この材料は、あらかじめ全部を冷蔵庫で冷やしておき、ボウルの中にすべての粉類が入っています。グラニュー糖、薄力粉、アーモンドパウダーに、あと今回用意されたバターが無塩でないため、塩は入れないでおきます。
バターを入れて、後は手で細かくなるまですり潰してください。バターが溶けてしまうと違うものになってしまいますので、溶けないように手早く、そぼろ状になるまでやってください。
もしこれを作るのが面倒でしたら、市販のクッキーを上にかけるだけでも全然違った味わいになります。
実際、お菓子屋さんで作るときは、大きいミキサーに入れるとすぐに出来ますが、家庭で作られるときは、手で作る方が断然早いです。
やはりお菓子を作るときは、少量で作るとすごく難しくなってきます。大量に作る
方が簡単ではないのですが、やり易さがあります。
そぼろ状になりましたら、冷蔵庫に冷やしておいて、使うときに、また取り出して
その時に、さらに、そぼろ状にしていきます。クランブルはこれで終わりとなりまして、冷蔵庫に入れておきます。
次に「クレームダマンド」というクリームを作りますが、アーモンドのクリームと考えてもらっていいです。タルトと言えば、このクリームを一番使っているところが
ほとんどです。
バターは常温に戻しておいて、ポマード状になるくらい戻しておきます。
バターの状態が非常に大事になってきます。次に粉糖を入れていきます。このクリームを作る上で重要になってくることが、空気を入れないで作ることです。
優しく空気を入れないように擦り混ぜてください。
まとまったら、次に卵を数回に分けて入れていきます。卵は冷えていると入っていきづらいため、常温にしておいてください。
アーモンドパウダーは、先に入れても良いのですが、卵を少しずつ入れた後でも混ざれば大丈夫です。
少量で作る場合は、先にアーモンドパウダーを入れてしまうとダマになってしまって、卵が入っていきづらくなってしまいますので、今回は卵を先に入れ伸ばしてから
アーモンドパウダーを入れたいと思います。
卵が段々伸びてきましたので、ここでアーモンドパウダーを一気に入れていきます。
卵を一気に入れてしまいますと分離して、なかなか入っていきませんので、ここは少しずつ入れてください。
後は、残りの材料で体状を整えると言う意味で入れていきます。
あまり混ぜすぎると空気が入ってしまって、焼いたときにすごく膨らんでしまいます。また、出したときに中央が沈んでしまいますので、それを防ぐために空気を入れないようにしていきます。
そして、今回の主役のプルーンを切っていきます。プルーンの大きさは皆さんにお任せしますので、好きな大きさに切ってください。
今回、これが「パートプリゼ」という型になります。
今日は時間がありませんので、焼いてきたのを持ってきました。
プルーンはだいたい7割ぐらい載せるのがベストだと思います。
これを焼くのですが、オーブンの温度を高めにします。温度が低いとプルーンの汁が下に染みこんでしまいますので、200度の温度で30分程、一気に焼いていきます。今回隠し味として、「カソナード」と言われる黒糖より少し粗い砂糖をブレンドし、最後に焼いて完成です。それでは皆さんも作っていただきます。
「パート ブリゼ」(デモのみ)
こちらの粉は、良く冷やさないと溶けてしまうため、食べたときの食感がサクッといかなくなり、もちっとした食感になります。バターは5mm角くらいにして入れていきます。そして、水を少しずつ入れながら手でまとめていきます。
揉むというよりは、まとめるという感じになります。触りすぎると固くなり、焼き上がりも固くなってしまいますので、すごく、もろい生地になってしまいます。
生地が完成しましたら、1日もしくは2時間以上寝かせて薄く伸ばし、そして型にはめて焼いたら、この形になります。
これが「パートプリゼ」というお菓子では、ポピュラーな生地となります。
型に入れて焼くときに重しを入れないと浮いてくるミルフィーユと同じような生地なので、焼くときは重しを載せてください。
【完成品】
○ ミクニ塾では、堀パティシエを講師に迎えて、今年度で4回目となりますが、初めてプルーンを使ってのスイーツづくりを行いました。タルトとしては2回目となりますが、スイーツづくりは、毎回、楽しませてくれます。
* 今回の参加塾生 14名
【料理実習のようす】